【課題解答集】115°壁 3級・2級の登り方【動画つき】

こんにちは! BolBolです!

答集もみなさまのご好評に支えられて第4弾となりました!

予想していたよりも多くの方のお役に立てているようでうれしいです。

タイトルにもあるとおり、今回は115°壁の3級・2級について解説していきます。

コンペセッターの大谷さんがゲストセッターを務めてくださったデザイン性も抜群なボルボル自慢の壁なので、今回の記事を参考にどんどん打ち込んでください!

3級

本に忠実な課題の多い今回の3級。

一見して奇抜に見えても、使用するムーブはボルダリングの基礎から外れていません。

もっとも、「基礎的」とは言っても「初歩的」ではありませんから、強度はがっつりと3級ですし、求められる身体能力も高いものになっています。

しっかりと打ち込めば、ボルダリングの基礎を確認できると同時に、3級クライマーにふさわしいフィジカルが手に入りますよ!

青13番


保持力で真っ向勝負する課題です。

正対(対角線支持)を意識して登るようにすれば、ムーブや足の置き場はすぐに見つかると思います。

最大の核心はゴール2つ手前のホールドのクロス取り。

ダイナミックな動きになりますが、大切なポイントはじつは地味なもので、残す右手の保持と引きつけです。

出る瞬間、右手を握り込み、身体を引きつけます。
一気に立ち上がるように意識してください。

青14番

この課題についてはお手本を2パターンご用意しました。

お手本その1


お手本その2


最初の核心は3手目の右手取りです。

1手目の大きなホールドから右手を寄せてくるようなかたちになるので、無策に手を出しては重心が大きくブレて落ちてしまいます。


”お手本その1”ではこの重心移動を段階的に行なうことで解決しています。

この場合のポイントとしては以下の2点を挙げることができます。

(1)左足を少し遠くにスメアすることでなるべく体重を軸の左側へ移しておく

(2)左手をよく利かせ、腹筋でふんばることで、できるかぎり速度を抑えて丁寧に取りにいく。

体重移動をできるかぎり緩やかにしようとする意識が大切です!

一方、”お手本その2”ではそもそも重心移動が起こらないように工夫しています。

すなわち、1手目の大きなホールドにヒールフックをかけてしまうのです。

身体の影になってしまっていますが、ヒールが利いています。


2つ目の核心はゴール手前のボテ取りです。

見た目こそ違いますが、内容としては最初の核心とよく似ており、こちらも「右から左への重心移動をいかに制するか」という問題です。


”お手本その1”では、さきほど同様に分散的な重心移動を行なっています。

遠くに張った左足のスメアと、左手を強くピンチして引きつけることで、あらかじめ腰(重心)の可能なかぎり左に寄せています。

取りにいく前にかなり左に寄せています。
これだけ寄せれば、右手を出す前後で腰(重心)の位置がほとんど動きません。

一方、”お手本その2”は最初に左手を送ることがポイントです。

これにより、右から左への体重移動は発生しません。

まず左手でボテをとらえています。

このように、両手でホールドを保持してから右足を離すことによって、体重移動(回転)に耐えやすくなり、ボテへのマッチに移行できます。

つまり、この方法では重心移動を後回しにすることで、耐えやすい体勢を先につくっているというわけです。

青15番


この課題にも2つの核心がありますが、どちらも重心と支点(足の置き場)の距離を縮めることが大切です。

最初の核心は黒ボテについたホールドを右手をプッシュして取りに行くところです。

右手を出すまえに、左足を乗せたホールドに腰の位置をしっかりと近づけておきます。

狙うホールドから遠ざかりますが、結果的にこのほうが”近い”のです。

同じく、ゴール取りの際も左足を乗せたホールドに腰を近づけるように動きます。

真上に直線的に取りにいくのではなく、円弧を描くイメージです。

なお、この課題で重要になっている考え方を解説した過去記事がありますので、さらに詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください!

2級課題

らにパワフルな3課題をご用意しました。

3級同様、基本に忠実な課題がそろっていますが、カチにピンチにポケットと、ホールドのバリエーションが一気に増えています。

すべて通しでやり込めばさまざまなシーンで通用する保持力が身につくこと間違いなしです!

白13番


この課題の最大にして最初の核心は初手取りです

アンダーについたボテを正確に捉えるためには、左手でしっかり身体を引きつけ、可能なかぎり重心を上げておく必要があります。

腰の位置をなるべく上げておかないとボテがまったく利きません!

たいへんな腕力が要求されますが、それと同じくらいに重要なのがタイミングです。

ボテの利きはかなり悪いので、じっくり確実に取りにいくことは至難の業。

「イケる!」と思った瞬間に素早く左手を寄せてマッチに持ち込むスピード感が重要です!

動画を見れば急いでマッチしているのがおわかりだと思います。

ニーバーで一息ついたあとは、左手のガストンで立ち上がるという最後の核心が待っています。

ガストンは「外引き」とも呼ばれますが、往々にして「外」というよりは「手前」に引くことが有効になります。

壁に入り込むようにして引きながら腰をしっかりと詰めることで、立ち上がりやすくなります。

壁に近づこうとしている努力がおわかりになるかと思います。

白14番


最初の核心は2手目の左手寄せです。

右手のかかりが悪いために、デッドで引きつけながら取ることが難しい状況になっています。

そこで、左手(スタート)がガバであることを利用してあらかじめ壁に十分近づいておき、剥がれ落ちる前に素早く左手を取ってしまうという”スピード解決”がオススメです!

出るまえに腰をしっかりと詰めています。

続いてのポイントは青ボテの上についたホールドを取ってからの手順です。

これを左手で保持したまますぐに右手を出そうとするとバランスが悪すぎるため、いったんマッチをしてから右足を上げて正対に移行するのがオススメです。

小さいうえに向きも悪いですが、頑張ってピンチしましょう!
フラッギング気味に左に重心移動しておけばピンチが楽です。

最後に控えるゴールを含めた3つのホールドの使い方は人それぞれ。

お手本では右手をカチに寄せていますが、リーチのある方ならばゴールまでどんどん送ってしまうのもアリです!

右手を寄せる場合はしっかりとフラッギングを意識しましょう。

白15番


はじめて挑んだとき、1手目のポケットの浅さに驚いた方も多いことでしょう。

向きも悪く、足場までの間隔も狭いため、ここは一気に2手目のボテを取りに行ってしまうのがオススメです。

足を入れ替えて確実にいこうとするとかえってキツいです……

ゴール1つ前のホールド取りがこの課題の核心です。

ボテに左足をヒールフックした状態から一気にクロスで出ます。

右足が切れてしまうことに加えて取り先もシビアなので勇気が要りますが、出るときに腰が引けると上手くいきませんし、かえって危険になります。

しっかりと引きつけながら思い切って出るようにしましょう!

左手のボテはガバガバなので、これを信じて取りにいきましょう!






というわけで、今回は115°壁の3級・2級をご説明しました。

これからも順次解説記事を更新していくので、楽しみにしていてください。

今回もお読みいただきありがとうございました。

それではみなさん。

ガンバです!

提供:ボルダリングジムBolBol