3級課題
青7
初手から難しいこの課題、1手目のホールドへのマッチが最初の鬼門です。
触り始めはつまむようにして持ちますが、利かせるためにはガストン(外引き)に持ち替えます。
一般的には脇を開かないように意識しますが、ガストンの場合はむしろ脇を開きます(つまり、肘が外を向きます)。
とりわけこのホールドはアンダーについているので、思い切り脇を開いて上方外側に力を利かせましょう。

この状態で、重心を左側へと移していきます。
体重移動に成功すればホールドのかかりがよくなり、自然と右手を離せるようになるのです。
焦ってマッチしようとはせず、十分に左手が利かせられるようになるまでは右手メインで耐え忍び、じっくりと重心移動を行なうことがポイントです。



2つ目の難関も同じくマッチ。今度は上部の細長いピンチホールドです。
このホールドは見た目以上に持ち感が悪く、それゆえに手に頼るのには限界があります。
もちろん、力のかぎり保持することは大前提ですが、スラブと同様の感覚で、手の保持に頼らずに足に体重を乗せることに集中しましょう。
そのためには、右手でピンチを保持したあとに、腰をしっかりと壁に詰めるようにしてください。

ようやくマッチできたとしてもゴール取りが油断なりません。
じっくりいくのは難しいので、体勢を整えたあとは一気に立ち上がるようにします。
ただし、乱暴に重心を上げると壁から離れてしまうので、壁に沿うようにして丁寧に「すっ」と立ち上がるのがポイントです。

青8
言わずもがな、ボテへの乗り込み(マントル返し)がこの課題の核心にして醍醐味です。
ボテの上についている小さいアンダーを利かせるためには、前もって重心を上げておくことが必要です。
つまり、ボテの上のホールドに頼る前に、ボテへの乗り込みを6割方完了させておく必要があります。

その後、左手でプッシュしつつ、右手の親指の腹でアンダーを利かせることにより、マントル返しを完遂してください。
なお、身体が大きかったり柔軟性に自信がなかったりして完全な乗り込みが難しい場合は、まずは膝を乗せたり、右手を利かせつつ右足はあえてボテから落としたりといった工夫が有効です。

青9
厳しいガストン(外引き)での距離出しが連続で求められます。
どちらでも共通して言えるコツは、横方向に引くというよりは奥に引くことです。
ガストンはその動きから、つい引き戸を引くようなイメージで力を入れがちですが、実際は開き戸(ドア)を両手でこじ開けるように手前で引くほうが、壁に入れて距離を出しやすくなります。

さらに、2回目のガストンでは残し手を強く意識する必要があります。
残した左手が離れてしまうと身体が回転して落ちてしまうので、取りに行く右手よりもむしろ残す左手に力を入れ続けることを意識してみてください。

2級課題
白7
最初の核心は2つ目のピンチホールドへのマッチです。
左足をフラッギングすることでバランスを整えますが、それでもホールドの向きが悪いためにバッチリ固めることは難しくなります。
そのため、落ちてしまう前に右手を素早く寄せてくるというスピード感を大切にしてください。


そして、左手でアンダー気味のカチを捉えたところからの動きも重要です。
焦ってゴールを取りにいかず、まずはピンチを持ちやすいように右手を返しましょう。
その後、右足をトゥまたはヒールでフックすることで体勢を安定させて、晴れてゴール取りに臨みます。


白8
1つ目の難所は青色のボテ上のカチを捉えるところです。
漫然と手を出すとミスりやすいので、腰を壁に近づけていくことを意識しつつ、デッド気味に身体をぐんっと引きつけて取りに行くようにしてください。

2つ目の核心は2連ポケットへの左手寄せです。
右手のポケットは浅くて持ち感が悪いので、手に頼るよりも足を意識してみましょう。
ボテのヒールは外れそうでヒヤヒヤしますが、裏腿の力でかかとをぐっと押しつけるようにすると安定してくれます。そして、左足でボテのトップを踏めればこっちのものです。

最後の難関はゴール手前のカチ取りです。
右手が悪くて引きつけづらいのですが、取り先のカチは見た目よりは持ちやすいので、落ちてしまうまえに素早く左手を伸ばしてしまうようにすれば、思いのほか取りやすくなっています。

なお、ゴール取りも決して簡単ではないのですが、ここはもう技術云々よりは保持力勝負です。
左手・左足の同側支持というバランスの悪さのなかで立ち上がる必要があるので、左手でどれだけ引きつけられるかが勝負です。
頑張って保持してください!

白9
最初のコーディネーションランジを成功させるコツは3つあります。
第一に、1つ目のホールドではなく2つ目のホールドをターゲットにして飛び出すようにしてください。
80点を取ろうとすると60点しか取れないみたいな話で、「まずは1つ目のホールドを触ろう」みたいな気持ちで飛び出すと絶対的な初速不足に陥ります。
1つ目のホールドの扱い方や、空中での姿勢や壁との距離感に乱れがあっても、2つ目のガバさえ取れてしまえばこっちのものですから、とにかく元気よく飛び出しましょう!

というわけで、2つ目のコツはそんな初速の出し方についてです。
大きな加速度を得るためには筋力を瞬発的に発揮する必要がありますが、そのためには事前の脱力がなによりも重要です。
準備動作はゆっく〜りと行なって、居合抜きのごとく一気に加速するイメージで飛び出してください。

最後のコツは、飛び出すタイミングを間違えないことです。
ランジとはいわば大げさに行なうデッドポイントですから、引き切ったあとに出てしまうとタイミングとしては遅すぎます。そういうタイミングでは、飛び出してすぐに壁から離れていってしまうのです。
壁に衝突する寸前くらいのタイミングでスタートが切れるように意識してみてください。

最後のコツはコーディネーションランジのあとに行なう立ち上がりでも同様です。
引きつけきったあとに立ち上がろうとするのではなく、「いま離せばこのまま壁に近づいていけるな」と感じられるようなタイミングで手を離すようにしてください。

提供:ボルダリングジムBolBol
