【課題解答集】105°壁 5級・4級の登り方【動画つき】

しくなったばかりの105°壁。

今回はその5級・4級をご紹介していきます。

とくに4級にはひとクセある課題がそろっていますが、これまでとは違った能力を鍛える機会だと思ってどんどん登り込んでみてください!

5級課題

ーソドックスな課題がそろった5級課題。

初級者の基礎固めには最適のルートたちとなっております。

とはいえ、オブザベがおぼつかないうちはどう登って良いか混乱してしまうかもしれません。

この記事を参考にして、とくにフットワークを意識して登り込んでみてください!

緑10番

中盤から終盤にかけての手順が異なる2パターンをご紹介します。

【送ってからクロスするパターン】


【クロスしてから送るパターン】


この課題の核心は、左向きのホールドが連続している箇所です。

1つ目を左手で取ったあとにどうするかが考えどころとなります。

次の1手をどうするかが核心です。

1つの方法としては、連続して左手で出してしまうこと(つまりは左手を”送る”こと)です。

狙っているホールドの向きを考えると、左手で取ったほうが自然に保持しやすいからです。

送るときのコツとしては、手を出す直前に身体をぐっと引きつけることです(いわゆる”デッドポイント”と呼ばれるテクニックです)。


もう1つの方法としては、クロスして右手で取ることです。

ホールドの向きからするとやや不自然な保持になりますが、ムーブとしてはより安全なとり方になります。


緑11番


多くの方が、ゴール手前で連続する3つのホールドに苦戦しています。

5級にしては持ち感が悪く、初級者の指にはかなり辛く感じられるでしょう。

手に頼ると負担が大きくなってしまうので、足にしっかり体重を乗せられるよう、壁との距離を詰め、姿勢が崩れないように意識して登ってみてください。

バランスの良い姿勢を維持できれば手先への負担は激減します!

また、苦戦する方々を見ているとフットワークで困惑されている場合が多いようです。

壁のなかで取るべきバランスの良い姿勢の基本は対角線支持。

すなわち、左手と右足、または右手と左足で身体を支持することです。

この姿勢を取るためには足の入れ替えを積極的に行なう必要がありますから、動画を参考にしてそのタイミングをぜひとも掴んでください。

初級者のうちは忘れがちな足の入れ替え。

緑12番


全体的に持ち感の悪いホールドが連続する厄介なコースです。

ムーブ(動き)として難しいことはないため、ホールドを保持する技術の勝負となります。

こうしたエッジのない滑らかな形状のホールドは、手前に引っ張ることが困難なために、身体が壁から離れると一気に保持が悪くなります。

そのため、腰を詰めて壁との距離を近づけるのがコツです。

ホールドの下に重心(腰)を入れましょう。

ところで、動画ではあっさりゴール取りしていますが、小柄な方は1つ足場を上げる必要があるかもしれません。

その場合は、少し厳しいクロスの右取りをすることになります。

届かない場合は左足が置かれているホールドを右足で踏む必要があります。

4級課題

ワフルな課題がそろった105°壁の4級課題。

これまでとは少し毛色の違う課題たちに、苦戦する方々が続出しています。

だからこそ、ここをきっちり攻略できれば飛躍的な成長が望めるますから、この記事を参考にどんどん登り込んでください!

水色10番


核心は言わずもがな、赤いボテについたホールド取りです。

出づらく、取りづらい、4級のなかでは相当悪い部類に入るパートとなっています。

1つ目のコツは、出るときにしっかりとスメアを張ること。

右手を出したいので本来なら右足をどこかに置きたいという状況ですから、右足のスメアをしっかり張ることが重要です。

たまにスメアを足裏で行なっている方がいますが、スメアの基本はつま先ですから、この場面でもそれを意識してください。

足を上げすぎてはかえって窮屈になります。
ご自分にとってベストな高さを見つけてください!

もう1つのコツとしては、狙っているホールドの持ち方です。

右側に差し込むように持ちたくなる形状をしていますが、それでは止めづらくなります。

オススメはホールドの頂点をつまみにいくような持ち方です。

頂点を狙いたいので、距離を出す意識が必要です。

なお、ホールドまで十分に届かないときには、ちゃんと壁に寄れているかどうか考えてみてください。

届かないとつい「もっと距離を!」と考えがちですが、距離は同じでも壁に近づくだけでリーチは相対的に長くなります。

この場面は左手残しの左足支点で飛び出すため、ただでさえ身体が回転して壁から剥がれやすい状況になっています。

なので、体幹でこらえつつ、出る直前に上だけでなく壁方向にも引いて、身体をできるだけ壁に近づける努力をしてみてください。

水色11番


全体的にかなりパワーを使うので、「わかってはいるけれど難しい」というタイプの課題です。

最初の難関は1手目のピンチにマッチしてから右手を出すことです。

ホールド下部の持ち感が比較的良いので、そこを右手でしっかりと掴み、左足を離したときの振られに耐えます。

身体を引きつけておくと振られを最小限にできます。

どうしても耐えられない人は、振られた勢いを利用してそのまま次を狙いにいくこともできます。

また、右足から左足へと足を入れ替えれば振られはなくなります。ただし、その選択をした場合はふたたび足を入れ替えなくてはならないので、今度は保持の持久力が必要となります。

ご自分の得意な方法でチャレンジしてみてください!



そして、この課題の核心部はボテ下部についたホールドへのマッチです。

コツとしては、とにかく重心を上げること。

ボテ下部についたホールドは手前に引っ張ることで身体の安定を図れますが、このホールドを利かせるためには重心を十分に上げておくことが必要になります。

右手を離す前にこれくらい身体を上げておきます。

身体を上げるためには、右腕で身体を引き上げる必要があります。

腕力だけに頼るとかなりの負担ですから、左足にしっかりと乗り込むことを意識してください。

水色12番


スタートのスローパーから苦労する方が続出している課題です。

スローパー全般に言えるコツですが、手のひらでホールドを強く押さえつけることで保持力がアップします。

そのため、右手を出しにいくときには、左手でしっかりスローパーを押さえつけてください。

取ったあとも左手を押さえ続けるのが安定の秘訣です。

続けざまに立ちはだかるクロスの左出しも難所の1つ。

左側へと体重をコントロールしてホールドに力を利かせ、いざ出るときには右腕でしっかりと身体を引きつけるようにしてください。


最後の難所はボテからのガストン(外引き)です。

取り先まではかなり距離があるので、横に出るというよりは壁方向に入っていくように引くことによって、しっかりと壁との距離を詰めてください。

ひとことアドバイス

課題が変わった直後は、「以前より辛くなったのでは?」と思うことがしばしばあります。

たしかに実際に難しくなった場合もありますが、一方ではその課題に弱点を突かれている可能性もあります。

とくに今回は背中の筋力でしっかりと引く必要のある課題が多いので、身体を上手に振って登るタイプの方は苦戦を強いられるはずです。

どんなに強い人でも弱点を突かれたら苦戦するのは同じですから、弱点を克服し、ムーブのバリエーションを増やす機会だと思ってどんどんチャレンジしてみてください!


今回もご覧いただきありがとうございました。

それではみなさん。

ガンバです!


提供:ボルダリングジムBolBol