ボルダリング初心者卒業ダイジェスト

こんにちは! BolBolです!

この記事では、ボルダリングジムに通ってみようかと検討されている方や、通いはじめたばかりの方に向けて、初心者を卒業するまでの過程をダイジェストにしてお伝えしていこうと思います。

なぜお伝えしたいかというと……

挫折してほしくないからです!

最初はノリノリで始めたとしても、あるときポッキリと折れてしまうのが人の心の悲しきさが

とりわけ初心者の気持ちというのはシャーペンの芯くらい折れやすいものです。

初心者にとって文字どおりの”壁”となる130°のオーバーハング。

挫折の理由の1つとして、達成すべき目標とそれに要する時間や労力がわからないこと挙げられます。

出口と、そこまでの道のりがわからず、不安にかられた結果として、リタイアしてしまうのです。

そこで、今回は5級の課題初心者卒業レベルを3ヶ月で登れるようになるという明確な目標を設定します!

さらに、そこに至るまでの具体的なプロセスを可視化していきたいと思います。

5級ともなると、こんな動きができるようになります!

なお、今回は主にメンタル面をサポートする目的で解説を行なっていきますが、「気持ちの準備はできているから、具体的な練習方法を教えてほしい」という方には、こちらの記事がオススメです。


また、上達のペースには個人差があり、ジムに足を運ぶ頻度にも大きく左右されますが、そうした事情については記事の最後にまとめましたので、最後までお読みいただけるとうれしいです!

初日(初挑戦の日!)

ちょっと過激に表現するなら、
この日は敗北を楽しむ日です。

手で感じる自分の身体の重み。
皮膚に食い込むホールドの感触。
限られた足場で移動することの難しさ。

すべてが新鮮で、戸惑いの連続だと思います。

初日はカッコよく登ることは難しいと思います

さらに、運が良ければ(悪ければ?)、還暦をむかえたご年配の方や、発話もおぼつかない幼児に完敗するという貴重な経験ができるでしょう。

そんなわけで、「上手くはいかない」という前提で臨むほうがむしろ楽しめるはずです。

こんな動きを間近で目撃することになるかもしれません。

とはいえ、初日は失敗と同時に、登頂の達成感をはじめて味わう記念日にもなります。

これからボルダリングを習慣化していこうとする人にとっては、”悔しさ”と”楽しさ”をバランスよく持ち帰ることが初日の目的と言えます。

敗北感だけだと続けたいとは思いづらいですし、上手にできすぎても張り合いがありません。この日はあれこれと考えず、好奇心のおもむくままにとにかくいろいろとやってみるのが良いでしょう。

2日目(ジム再訪!)

目的は身体の慣れを実感することです。

初心者にとって、「壁を登る」という行為はまったくの未知の刺激であるからこそ、たった1日経験しただけでも身体が急激な順応を果たしています。

要領がわかって、初日よりもスムーズに動けます!


こうした手応えをより良く感じるためのコツがあります。

まず1つ。
登れた課題をもう一度登ってみましょう。

初日は苦戦したはずだったのに、今回はあっさり登れるという体験ができると思います。

もう1つ。
初日の感覚を忘れないうちに再訪してください。

クライミングがどういうものだったのか鮮明に思い出せる状態で臨めば、思ったより動けるご自分の身体にびっくりできるはずです。

ただし、筋肉痛を引きずった状態で来てしまうと逆効果になりますから、具体的には初回から3日から1週間ほどの間隔を開けて来ていただけると良いでしょう

初日に比べてあっさりクリアできるようになっているはずです!

うした飛躍的な進歩を体験することで「やればやるだけ成長できる」という確信が芽生えます。

そうした手応えに向上心が刺激され、モチベーションが一気に加速することでしょう。

したがって、ボルダリングを本格的にやってみたいと考えている方は、「2回だけはやってみよう」と決めていただけると、習慣化に成功する確率が格段に向上するのでオススメです!

1〜4週目は大好き期!

この時期の成長は劇的です。

というのも、初心者のうちは筋力や技術の不足というよりは、単純に不慣れであることが原因で上手くいかないことが多いため、回数を重ねて慣れていけば、それだけでどんどん上達できるのです。

そんなわけで、通うペースを確保することができれば、この時期は「ジムにいくたびに新しい課題をクリアできるようになる」という成功体験まみれの自己肯定感爆発シーズンとなるはずです。

最初は戸惑った課題も楽勝になってきます!

また、フィットネス習慣という観点からしても、この頃から肩こりの改善など、身体にとってうれしい変化が徐々に表れはじめます!

クライマーの身体へと確実に変化しはじめていきます!

美容や健康のためのフィットネスとしてボルダリングをはじめたはずなのに、いつのまにかボルダリングの上達が目的になってきた、なんていうのも、この時期にありがちな心理の変化です。

もちろん、それは結果的に美容や健康にとっても大きなプラスです。挑める課題のレベルが上がれば、それだけフィットネス効果も高まってくるからです。

なので、この時期は「ボルダリングが楽しい!」という気持ちに身を委ねて、どんどん登ってください!

5〜8週目が正念場!

おそらく、ここが最初の山場です。

初体験から1ヶ月が経過した頃のあなたは、初日とはもう別人のように上達していることでしょう。

しかしながら、この時期から「上達してきたからこその困難」がしばしば立ちはだかります。

その1つが、スタミナ不足です。

すっかり慣れたといっても、身体能力はまだまだ未熟です。

むしろ、登ることに慣れたからこそ、単純な体力不足が顕在化して、もどかしさが生じます。

初心者の前腕はチワワみたいにか弱く、すぐにプルプルしちゃいます。

次に、成長のペースが若干落ちます
正確に言うと、落ちたように感じがちです。

というのも、”慣れ”だけでクリアできる程度の難易度ならば、この時点までに攻略し終えてしまっているからです。

そこで、ここから先は本格的に技術と身体能力を磨いていかなくては登れなくなってきます

”ムーブ”と呼ばれる技術の習得が必要になる頃です

というわけで、この時期が最初の正念場です。

思うように登れずフラストレーションが溜まりやすいし、上達のペースも落ちたように感じてしまうので、挫折のリスクが高まる危険な時期と言えます。

強傾斜をすいすい登れるのはもう少し先のことです

ここを乗り越えるためのコツがあります。

1つには、スタッフの積極的活用です!

この段階からいよいよ技術的な面でも成長をはじめる必要性が出てくるので、完全に独学のままでは上達が難しくなってくるからです。

疲労回復を待っている時間を使って、ぜひスタッフにお手本やアドバイスを求めてみてください。

ジムスタッフに頼ってみましょう!

次に、登れる課題の復習も大切です

これには、技術の反復練習に加えて、自分の上達を確認するメンタルケアの意味があります。

さらに、ゴールまで登り切ることで長く壁に留まりますから、体力養成にも繋がります。

たしかに新しいチャレンジも大事ですが、「登れない課題」ばかりしているのはむしろ非効率で、精神的にも参ってしまいます。

復習なんてテスト勉強みたいで退屈かもしれませんが、この時期を乗り越えれば実力が一段階跳ね上がるというところまで来ていますし、なによりこの時期から本格的に身体の変化が始まりますので、焦らずに継続を心がけることが大切です!

9〜12週目の踏ん張り!

もはやあなた完全にクライマーです。

難しい時期を乗り越えて、ついに2ヶ月が経った頃、あなたの動きは完全に経験者のそれとなっており、ジムにいてまったく違和感のない存在になっていることでしょう。

3ヶ月という期間を前提に話を進めてきましたが、頻繁に通っていた場合、この時点ですでに5級を登れるようになっているかもしれません。

”やっている感”が全身からにじみ出るようになっているはずです!

しかしながら、やはりこの時期にも上達してきたからこその問題」が生じてきます

1つには手の皮膚へのダメージです。

この時期になると、たくさん登れる腕力・持久力が身についたからこそ、”筋肉”というよりは”皮膚”へのダメージが顕在化してきます。

その一方で。

ほかの人は平然と登っているように見えるので、

この程度で痛がっているようでは、自分はホルダリングに向いていなかったんじゃないかな……

と思ってしまいがちです。

余裕そうな背中に劣等感をおぼえてしまうかもしれません

しかし、ご安心ください。



みんなやせ我慢しているだけです。

いかにも楽しそうですが、手は痛いのです

当店の常連さんには、ボルダリングを始めるまで運動経験のなかった方が男女を問わずにたくさんいらっしゃいます。

が、みな一様に「痛いね」と言いながらニヤつくようになっています。

というわけで。

痛覚はやっていくうちにちゃんとバグってくるので大丈夫です。


とはいえ。

痛みだけならまだしも、皮がめくれるような怪我をしてしまうと登りづらくなってしまうので、「危ない」と思ったら早めにテーピングで皮膚を保護しましょう。

初心者のうちは指の付け根が剥けやすいポイントです

さて。

第2のハードルはある種の疎外感です。

その原因は、上達してきたからこそ強く実感されるようになる常連さんたちとの実力差です。

まったくの初心者のうちはかえって気にならないのですが、ジムの空気がわかってきて、まわりを見る余裕も生まれ、さらには先輩クライマーの方々と顔なじみになってきたからこそ、

自分のような未熟者は邪魔かも……

と遠慮してしまいがちです。

初心者のうちは敷居が高いムーンボード

しかしながら、そもそもボルダリングジムはレジャー施設であることを忘れないでください。

したがって。

5級で苦戦するほうがむしろ正常

と言えます。

常連の方たちはハマりすぎて人間離れが進んでいます。

というわけで、引け目を感じる必要などまったくないのです。

が、どうしても一人だと遠慮してしまうようであれば、ぜひスタッフといっしょに練習してください!

ジムのスタッフといっしょなら、自然と上級者たちの輪に加わることもできますし、お手本を確認することだってできます。

少なくともBolBolスタッフはいつでもお供します!

いずれにせよ、忘れないでいただきたいことは、初心者の方はジムにとって宝だということです。

新しいお客様がいなければジムは寂れてしまうのですから、あなたは貴重な存在なのです。

なので、ぜひとも安心して目標までのラストスパートを頑張ってください!

3ヶ月の継続達成!

こうして3ヶ月が経過しました。

順調に通い続けていれば、5級を落とせる実力を身につけているはずです。

その実力には、クライミング能力はもちろんのこと、その能力に付随する健康面や美容面の効果も含まれます。

個人差はありますが、大なり小なりこの頃には、はじめた当初より体重が軽くなり、体幹の筋肉もついて、ボディラインの引き締まりを実感できるはずです。

そしてなにより、「ボルダリング」という新習慣が確立し、精神面においてより豊かな生活が実現しているはずです!

ジムの光景が日常の一部になっているはずです

とはいえ。

こんなのただの理想論では……?

という訝しむ方もいらっしゃると思います。

しかしながら、BolBolには今回のプロセスを実際に体験なさった方がたくさんいらっしゃいます。

実力者たちが遠方から集うような有名な老舗ジムとは違い、当店は初心者としてクライミングをスタートさせる方がたくさんいらっしゃいます。

そうした方々は年齢も性別も、運動経験もさまざまであり、上達された方たちの唯一の共通点は「継続された方々である」ということだけです!

なので、あなたもまずは3ヶ月、どうか頑張って続けてみてください!

みなさんのご来店を心よりお待ちしております!

というわけで、最後は新聞の勧誘みたいになってしまいましたが、これで3ヶ月間の疑似体験ツアーは終了です。

モチベーションは十分に高まったでしょうか。

「気持ちの面ではもう大丈夫だけれど、具体的な練習としてはなにをしたら良いの?」という方は、ぜひ以下の記事も参考にしてみてください(冒頭でもご紹介した記事です)。



また、今回の記事では、週2回以上通うことを想定してモデルケースを作成しました。

このくらいの頻度でコンスタントに通うことができれば、3ヶ月もあれば5級を登れるようになるはずです。

ところで、一般に、ボルダリングジムには都度利用とはべつに一定期間登り放題になる月パス制度があり、習慣的に通うのであればジムの月パス会員なったほうがお得です。

通うことを検討されている(あるいは現在通っている)ジムにもきっと用意されていると思うので、ぜひご確認ください!



最後までお読みいただき、ありがとうございました。

それでは、ガンバです!


提供:ボルダリングジムBolBol