迎春とともにリニューアルされた95°壁。
新年初の課題解答集をお届けします!
5級課題
緑7番
この課題は手順が重要になる箇所が2つあります。
1つ目は初手。
近い方からではなく、遠くのS字型ホールドから持ちましょう。
また、2つ目はゴールの直前。
こちらも、近いほうではなく、遠くのホールドを先に左手で保持します。
一般に、届く範囲に複数のホールドがある場合、持ちやすいホールドを見極めることが重要です。
より近いほうから保持しようなどと機械的に考えていると非効率ですので、ホールドをよく観察してください。
基本的に、ホールドは握手するように持つ(小指が下に来るように持つ)のが基本です。
迷ったときはそのように持てる向きになっているホールドを探してみてください!
緑8番
ルート全体がスローパー気味のホールドで構成されていて、手前に引くことが難しくなっています。
このような掴みどころのないホールドに対しては、どこを保持するかをよく考え、適切な方向に力をかけることが大切です。
また、手前に引っ張れない形状をしているため、壁から離れないよう腰を詰める意識も必要になります、
また、上の画像の次のホールドへは右手を送るのが正解です。
「どちらの手で持てば持ちやすいか」、「力をかけやすい向きはどちらか」を常に考えながらオブザベをするようにしていれば、こうした手順の判断に迷うことはなくなっていきますよ!
緑9番
このルートでは足限定の課題らしく、スメアを張る必要があります。
スメアとは、シューズの摩擦力を利用して、つま先を壁に押し付けて仮想的な足場を踏む技術です。
ボテの真上のホールドを取るときがやや遠いので、下の画像のように右足をしっかりスメアして立ち上がるようにしてください。
また、この課題ではフットワークも大切になります。
まずは下の画像のように、足の入れ替えを行なってボテについたホールドに乗り込める体勢を整えます。
その後、左足のハイステップ(高く上げること)でホールドに乗り込みます。
この動作には絶対的な股関節の柔軟性も必要になりますが、壁から距離をとって前方に足を通すスペースをつくることがポイントです。
一般にクライミングでは壁に重心が近いほど楽になったり安定したりしますが、このようにフットワークするときにはいったん壁から身体を遠ざけることも必要になります。
4級課題
水色7番
最初の核心はボテをカンテのように保持するところです。
下の画像のように、Gato のボテを右手で捉えます。
一般に、ホールドを取りにいくときには、離すほうの手(この場合は右足)と同じ側の足を乗せておくと身体が安定します。
そうしないと、手を離した瞬間に回転が始まってしまうからです。
(その理由に興味がある方はこちらを参照してください)
しかしながら、ここではあえてその回転力を利用します。
そうすることで、ボテを捉えた瞬間の”利き”がよくなるからです。
そして、続けざまに行なうバナナ取りも難関です。
とはいえ、このときも考え方は同じで、右手をよく利かせたまま動きたいのであえて右手・右足の同側支持の状態で一気に立ち上がります。
もちろん、さきほどから言及しているように、このような動き方をすると身体は回転してしまいます。
だからこそ、回転して落ちてしまう前に素早く次のホールドを捉える必要があるのです。
このようなシーン以外でも、あえてバランスの悪い同側支持の状態で動かなればならない場合があります。
いずれにしても、タイミングやリズム感が重要になりますので、ぜひ練習してみてください!
水色8番
この課題は序盤と終盤に難所が1箇所ずつありますが、まずは序盤の右手送りを解説していきます。
左を初手、右手でスローパー気味の薄いホールドを保持したところから、ふたたび右手を出していきます。
このように持ち感の悪いところから次を狙う場合、焦らずにまずは体勢を整えることが重要です。
動画を見ていただくと、右手を出していくまえに腰を詰めて胸を張り、姿勢を正しています。
こうして重心を壁に近づけ、身体を安定させることで、スローパー気味になっているホールドに力を利かせやすくなります。
なお、隠れてしまっていますが、残す左手は強くホールドを抑えつけるようにして持つと、安定感が増します。
そして、ゴール直前のカチも核心となっています。
見本ではしっかりと保持して、足の入れ替えまで行なっていますが、4級に挑戦中の方の保持力ではすこし難しいかもしれません。
その場合は、下の画像のところから一気に右足で立ち上がってしまったほうが楽でしょう。
水色9番
ボテに身体を乗せること(いわゆる”マントル返し”)が最初の難関となります。
この動作に不慣れな方も多いと思いますが、下の画像のように右手でプッシュして乗り込むようにしてください。
もちろん、手だけではなく脚力もしっかり利用しましょう!
その後はトラバース(横移動)に移りますが、その最初のホールドの扱いにもコツが必要です。
ホールドに対して左側に身体があるうちは力を利かせづらいので、あえて右足をボテから落とします。こうすることで、右側に体重が流れて、ホールドを保持しやすくなるのです。
最後に、ゴール手前のホールドの扱いにも注意してください。
見た目よりも持ちづらくなっていますので、比較的持ち感の良いホールドトップを保持します。
そして、一気に行こうと焦らず、まずは体勢を整えてください。ゴールを狙うときはあえて左足を切ってしまうほうが重心が近づき、バランスがよくなるので、ゴールに手を伸ばしやすくなります。
提供:ボルダリングジムBolBol