【課題解答集】115°壁 5級・4級の登り方【動画つき】

こんにちは! BolBolです!

好評をいただいている課題解答集シリーズの第3弾!

前回まではスラブ(85°壁)の課題について解説してきました。

そこで、今回は115°壁の登り方の模範解答をご説明していきます!

これくらい傾斜のある壁で4級まで登ることができれば、胸を張って中級者と言えるはずですので、全完目指して頑張ってください!

5級課題

斜の大きい115°壁では、初級者用の課題といえどもかなりパワーを使います。

技術や攻略法以前の基礎体力も重要になりますが、筋力不足を補う方法もいっしょにお伝えしていくので、ぜひ参考にしてください!

緑13番


115°壁の5級課題のなかではもっとも素直なルートです。

ホールドの配置がシンプルなので、慣れてくればはしご感覚で登れます。

難しいのは、スタートに足を乗せてからの3手目への”左手寄せ”。

このときに足が切れやすいので、右足でスメア(壁に足をつくこと)をして耐えることが大切です。

それでも切れてしまうなら、ヒールフックをしてみるのも手です!

また、筋力不足を感じるようなら、この動画のように腰のひねりと振りの反動を利用して登ようにしてみてください。

背中の筋肉で引きつける必要がなくなるので、前後や上下に懸垂する筋力が育っていない女性や初心者にもオススメです。

とはいえ、この登り方では前腕と指の力が必要になるので、ご自分の長所に合わせた動きを選択してください!

緑14番


こちらもシンプルなホールドの配置ですが、ゴール手前の大きなボテの使い方がポイントになります。

ボテ(とくに動画のようなタイプ)は持てるエリアが広く、箇所によってさまざまな持ち方で可能なので、必要に応じて持つ箇所と持ち方を工夫することが重要です。

この課題の場合、最初に中央付近をとらえたあとで、右手をボテの頂点へと送るようにするとゴール取りが楽になります。

最初はこのへんに手をつけ……
続いて、このあたりに右手を送ります。
届くのであれば最初からここを狙うのもアリです!

最大の核心は上記のパートですが、じつは最初の2手も5級にしてはホールドが悪くてやや曲者

動画を参考に、しっかりとフットワークして、腕の負担を減らしてください!

足にしっかりと体重を乗せるというボルダリングの基本を徹底するようにしましょう!

緑15番


側壁を使ってフットワークするトリッキーな課題です。

足のつき方ひとつで難易度が劇的に変わるテクニカルなルートとなっています。

とはいえ、最初の核心はパワフルなクロス(左手出し)!

かなり大きく振られてしまいますが、取り先が良いので思い切って左手を出すことがポイントです。

しっかり保持できるなら足の入れ替え→ダイアゴナルもOK。
とはいえ、右手の持ち感が悪いので、なかなか難しいでしょう……

ここを残り越えたら、いよいよ足の使い方が重要になるパートが始まります。

ボテを取ったあとの右手出しは、左足を壁についてしまうと楽になります。

左足で側壁にスメア!

ゴールマッチでも足が大切!

下の画像のように、ボテに右足をつけると安定します。

4級課題

度のついた壁での4級はかなりハード。

傾斜がなければ3級を登れるクライマーが落ちてしまうことも珍しくありません。

ホールドの癖も強くなってきますが、それだけバリエーションに富んだ楽しい課題となっております!

水色13番


中盤の大きなボテが目を引くダイナミックな課題です。

ホールド間がやや広いため、筋力が不足しているうちはかなり苦戦するかもしれません。

セパレートスタートからの1手目取りが早くもパワフルで、苦戦する方続出です。

左手を寄せるかたちになるので、体幹で踏ん張り、姿勢を良くしなければ剥がれてしまいます。

左手を離した瞬間にかなりの負荷に襲われます。
右手をしっかり保持して腹筋に力を入れて耐えましょう!

続いての難所は大きなボテ取り。

かなり距離があるため、とくに小柄な女性などは左手を届かすのに苦労します。

身体を振って反動をつけ、出る瞬間に身体を壁に引きつけましょう。

また、届きはするけどボテを叩けるだけで取れないという方は、左手が触れた瞬間にしっかりと表面に押し付ける意識を持ってください!

安定するまで右手(残し手)をしっかり保持し続ける意識も重要です!

その次の細長いホールドの扱いにもコツがあります。

出したい方向・狙うホールドによって、より力を利かせやすいように持ち方を変えるのです。

最初はこのようにピンチしておいて……
次のホールドを取ったあとは、手首を返します!

このように1つのホールドでいろいろな持ち方をするという戦略はさまざまな場面で重要になるので、これを機会に心得ておきましょう!



そして、ゴール取りでは右足のヒールによる”掻きこみ”がポイント。

膝を曲げる力を使ってお尻を上げれば、ゴール取りが楽になります!

水色14番


題してスローパー入門”!

序盤と終盤それぞれに控えるドーナツ型のスローパーの扱いがポイントになります。

1つ目のスローパーは、右手で取った時点ではまだ不安になりますが、左足のヒールをかけてみると安定します。

なので、持ち感が悪いからと焦らずに、残した左手でしっかり保持してすみやかにヒールをかけてしまうのがコツです。

左足のヒールフックが身体を支えてくれるので安定します。
もちろん、「支えよう!」とする意識が大切です。

一方、2つ目のスローパーは真っ向勝負を強いられます。

スローパー保持のコツは腰が壁から離れないようにすること。

なので、意識的に腰を壁に近づけることが大切になります。

お尻が出ないように腰を壁に詰めています。

なお、スローパーの扱いについて特集した過去記事がありますので、こちらも参考にしてみてください!



ところで、スローパー入門とお伝えしましたが、じつはゴール取りのクロスも地味に難しいです。

出すと決めたら瞬間的に左手を強く握りこみ、できるかぎり身体を引きつけて腰のひねりも利用して取りにいくようにしてみてください。

最後まで気が抜けませんが、完登目指して頑張りましょう!

水色15番


5級15番の難易度を上げたような課題です。

壁沿いを進み、使うテクニックも似ていますが、4級だけあって力の利かせ方が難しくなっています。

最初の核心は、楕円形の大きなホールドを取るところ。

右手の持ち感と足場が悪いため、丁寧に動こうとするとかえって難しくなります。

そこで、動画のように足が切れてしまうことを覚悟で思い切って出してしまうのがオススメです。

見た目より持ちやすいので勇気を出して取りにいきます!

もう1つのポイントは壁沿いの薄いホールドにマッチをする場面でのフットワーク。

右足で”キョン”をする(膝を内側に折って突っ張る)ことによって身体が安定し、左手を寄せてきやすくなります。

フットワーク以前に、この手順が思いつかずに苦戦した人もいたかもしれませんね。

予告

回は3級・2級の登り方をご紹介していきます。

みなさまからのご要望を取り入れることでさらに良い情報を発信することができますので、「ここが知りたい」や「もっとこういう説明にしてほしい」というリクエストはどんどんお寄せください!

参考になったときにはそのようにお伝えいただけると嬉しいです!

みなさまからのご好評が続くようであれば、今後も継続して解答集を発信していきたいと思います。

それではみなさん。

ガンバです!


提供:ボルダリングジムBolBol