【ボルダリング部レポート】激登! TNFC予選会!!(後編)

年に一度の大舞台。

THE NORTH FACE CUP!


前編記事では男子Division5とDivision4の戦いの模樣をお伝えしました。




Divison5では陽生選手が大健闘

後半から調子を上げて完登数を伸ばしました。

予選上位5名が本戦進出という条件のなか、結果は惜しくもギリギリ予選突破ならずの6位。

しかし、彼の活躍が「ボル部はTNFCで十分に通用するぞ!」というムードをつくってくれたことは間違いありません!




Divison4では清春選手が孤軍奮闘!

ボル部から単身D4へと参戦し、最難課題の完登にあと一歩と迫りました。

予選上位4名が通過という条件のなか、結果は5位。

D5の陽生選手に続きまたもギリギリ予選突破ならずという結果になりましたが、ボル部の雰囲気をさらに盛り上げてくれました。


そんな午前中の男子たちの引き継ぎ、午後は女子クライマーたちの戦いが幕を開けます!

おそろいのTシャツでいざ出陣!

女子Divison4・3

男子Divison4の終了直前、ウォーミングアップを終えた女子クライマーたちがオブザベーションを開始。

指定課題の一部が被っているため、実際に登っているところを見ることでとても参考になります。


そして、男子の予選が終了。




ついに女子クライマーの出番です。




先陣を切ったのは加藤結里選手。

クライミング歴はまだ1年ほどで、これが公式コンペ初参戦。

チームメイトに見守られながら、この課題は見事に一撃することができました。




つづけて坂間美音選手も挑戦。

彼女もまた一撃を決めました。

チームメイトの勢いを利用できるのは団体出場の強みです。




一方、スラブに挑むは樋口凛選手。

Divison3に参戦しています。

大会前に指を負傷した影響からトライアウト時点よりもパワーダウンしているため、本大会では苦戦が強いられそうな予感。

とはいえ、参戦をとりやめることなく果敢に挑戦してくれたその挑戦意欲にまずは拍手です。


さて。

女子クライマーたちの戦いが始まってしばらくすると……

ボル部の最強コンビ、現着!!

神奈川県の強化選手と強化候補選手の2人です。

かたや神奈川カップエキスパートジュニア優勝、かたやファイテン・マムートカップユースC準優勝という華々しい実績を誇る二人ですが、それらはあくまで同世代との競争の結果。

本大会は年齢制限なしの完全実力区分!

身体からだの仕上がっている成人クライマーたちにまじってどこまで戦えるのか見ものです。


ところで。

ボル部で強いのは、もちろん男子だけではありません。

女子の激強選手が今まさに挑戦中です!




堂々一撃渋谷佳依選手!

昨年の神奈川カップではエキスパートジュニアで決勝に進出したツワモノです!

昨年度のTNFC予選ではU12に出場し、本戦進出まであと1ゾーン差で惜しくも本戦出場を逃しています。

今回はその雪辱が期待されます!




またもや一撃!

佳依選手、破竹の勢いで次々と課題を落としていきます。


気になる現在の順位は……?






暫定1位!

ついにボル部から本選出場者が出そうな予感です!

チームのテンションが一気に高まります。




ほかの部員も負けてません。

日頃の練習の成果をぞんぶんに発揮し、懸命にトライを続けます。



いよいよ競技も終盤。



終了時間が迫るなか、佳依選手がひとつの課題に連続してトライし始めました。

完登率5%の難課題!

男子約70名が挑戦し、わずか4名しかトップをとれていません。

すでに佳依選手も5回ほど落ちています。

序盤のカチカチパートを安定した登りで攻略し、スローパーに手をかけます。

極悪の持ち感をしっかりと制して、さらに奥のホールドを保持しました。

ここが核心!

スローパー上部についたカチに左手を寄せますが、これが大変に悪いようです。

さきほどから連続で落とされているのもこのパート。

果たして今回のトライでは……!?






おお……!?






耐えたっ!!

ついに振られをこらえて核心パートを乗り越えました!

そして堂々の完登!

すでにリアルタイムリザルトでは予選通過ラインを十分に超えていましたが、これがダメ押しの一発となりました。



ここで競技終了!

最終リザルトは……?






2位通過!

ついに本日最初の本戦出場者が現れました!

男子Divison3

女子カテゴリーでは無事に本戦出場者を輩出することができたボル部。

これでますますチームの勢いがつきました。

息つく暇なく男子Divison3開始!

これには内藤雅琥選手が参戦。

ついにボル部最強の1人が動き出しました。

前回のおよそ1年前の神奈川カップでエキスパートジュニア決勝進出を果たして以来、ますます実力を高めてきた雅琥選手。

本人いわく……




練習を

やりすぎないと

落ち着かない




……だそうです!

超人的な強度と頻度で練習を重ねる彼はまさにクライミングジャンキー。

本大会での上位進出が期待されます。




すごい体勢になってます。

おそらくはこれが本カテゴリーの最難課題。

ジャミングから足を先行させ、身体を逆さにしつつ左手を寄せて右手を送るというハードなムーブです。

下部の難所をオンサイトで突破。

若干14歳のスーパープレイに会場の注目が集まっています。

見事にゾーン2を獲得。

この課題、最終的には完登者は29名中、ただ1人。

その完登者を除けば、ゾーン獲得も2名だけという超難問でした。



そして最終リザルトがこちら!




内藤雅琥選手、予選突破!

佳依選手につづき、見事に本戦出場権を獲得!!

ちょっとシャイなピースサイン。

雅琥選手、お疲れさまでした!

男女Divison2

ついに本日の最終スケジュールの時間。

男女のDivison1・2が一気に行なわれます。

会場は嵐の前の静けさ。

控えめに流れる音楽のなか、選手たちが競技開始に向けて準備を進めています。




まもなく響いたのは主催者・平山ユージ氏の声。

腕時計を見やりつつ、会場を盛り上げるアナウンスを続けるクライミング界の生ける伝説。


そしてついに開始宣言!


最高峰のボルダリングバトルがついにスタートしました!




ボル部の主将、原輝久選手!

男子Divison2に参戦です。

さきほどのDivison3では1名しか完登できなかったこの難課題で、さすがの安定したオンサイトトライを見せています。

下部をあっさりと攻略!

そのままグングン高度を上げます。

そしてきっちり保持!

さらに上を見据えます。

持ち感の悪そうなボテに手をかけ……

最後はしっかりと引きつけて見事完登!




素晴らしい登りでしたが、驚くべきは参加者たちのレベル。この時点ですでにこの課題を完登した選手がほかにもたくさんいました。

群雄割拠の異様なレベルですが、そのなかでも異彩を放つ存在が会場の注目を集めていました。




小屋松恋 選手!

昨年のボルダーユース日本選手権では3位として表彰台に乗り、さらには世界ユース選手権ではボルダーで12位、スピードでは6位を記録している世界レベルの超実力者です!

じつはボル部の練習にも参加してくれたことがあります。

このレベルの選手といっしょに戦えるのは、ボル部としてもたいへんな刺激となりました。




さて、ふたたびチームメイトに注目を移しましょう。

こちらは岩崎和瑚選手。

Divison2に参戦です!

鮮やかな真紅のデュアルホールドのスラブ課題に挑戦中。

狭いスタンスから慎重にまずは第1ゾーンの獲得を狙います。

ホールドを見据える目は真剣です。

見事にゾーンを獲得。

続いて薄カチを頼りにデュアル面を踏み……

高さのあるゾーン2をめがけて……

一気に立ち上がることに成功!

このまま無事に完登できました!!

女子Divison3までは出題すらされなかった難問ですが、さすがにDivison2はレベルが一味違い、過半数の選手がこのあともきっちり同じ課題を完登していました。




輝久選手もスラブに挑戦。

こちらもDivison3までは出題すらされなかった難課題です。

さすがに国内最高レベルの予選会だけあって、1つひとつの課題の難度がこれまでとは段違いでした。


このあとも2人は懸命にトライを続けましたが、最終リザルトはご覧のとおり。




2人とも残念ながら通過ならず!

やはり壁は厚かったようですが、これほど高いレベルにチャレンジできる選手がボル部に属してくれていることを改めて誇りに思います。


こうしてこの日の全競技終了

激闘の熱気は爽やかに過ぎ去って、なごやかな閉会式に移りました。

締めには平山ユージさんをセンターに記念撮影です。

レジェンドの隣に陣取るボル部の面々。

さすがはクライマー。

見事なポジショニングです。


こうして閉会式を終えると、ボル部は会場をあとにしました。

最後はチームでも記念撮影。

こうしてボル部の挑戦が終了。

今回は男女1名ずつ本戦進出者を出せました!


とはいえ、この結果に満足している場合ではありません。

次の戦いが迫っています!!

まずは3月にTNFC本戦。

続いて4月には神奈川カップ。

そして5月には都大会です。

現在、ボル部はこれらのコンペに向けて練習に励んでいます。

近々また成果をご報告できるでしょう。

ぜひ楽しみにしていてください!!




今回のご報告は以上になります。

最後までお読みいただきありがとうございました!

それではみなさん。

ガンバです!!


提供:ボルダリングジムBolBol