全国大会。
各地の予選を勝ち上がり、日本一を決めるために競い合う夢の大舞台。
青春を部活動に捧げた人なら、一度は目指したことがあるのではないでしょうか?
今年で創部4年目のボル部。
そんなわたしたちのチームから、ついに全国大会出場を輩出するに至りました!
1人目は渋谷佳依選手。
昨年の神奈川カップでは女子エキスパートジュニアで決勝に進出。
体操でも入賞経験があり、現在は陸上部までも掛け持ちしている、中学1年生のスーパーアスリートです!
今回は女子 Divison3のカテゴリーに参戦しました。
2人目は内藤雅琥選手。
神奈川県の強化候補選手に選出されており、自治体レベルの実力者として認められている選手です。
今回は男子 Divison3のカテゴリーに参戦しました。
今回の挑戦者は以上の男女1人ずつ。
挑戦する闘いの名は……
THE NORTH FACE CUP
(ザ・ノースフェイスカップ)
全国から総勢2,000名以上の選手が参戦する、国内最高峰のボルダリングコンペです。
去る3月9日。
全国各地の予選を勝ち上がった選手が、埼玉県は入間市に集結しました!
戦いの場は BASE CAMP 。
通称”べーキャン”として親しまれるこのジムは、日本が誇る達人クライマー・平山ユージさんが経営されている、クライミングのメッカです。
場内はすでにこの大混雑!
すさまじい熱気です。
全国各地から選手とその応援の方たちが集まっています。
本大会にはプロクライマーもたくさん出場しているので、純粋に観戦を目的にこられている方も多いでしょう。
片隅にはDJブース!
選手たちのアドレナリン分泌をどばどば促す重低音が響き渡り、場内はさながらクラブハウスのような様相を呈しています。
そしてこの巨大スクリーン。
映し出されているのは、リアルタイムで更新される選手たちの競技の経過。
選手たちの競争心を煽りつつ、観客たちのことも大いに盛り上げます。
さすがに全国大会。
国内最高峰の最規模コンペは、会場のスケールも段違いです!
現在はWD3の競技中。
全国各地から勝ち上がった36名の選手が競い合っています。
さて、こちら佳依選手!
まずはひとしきり課題を順番に触っていくつもりのようです。
以前はできない課題にこだわってトライに偏りが生まれがちだった彼女。
技術と体力はもちろんのこと、精神面や戦略面もどんどん成長中です!
もっとも傾斜がきついこの課題。
どうやら本カテゴリーの最難です。
まずは第1ゾーンを獲得!
完登できずとも、ゾーンまで登れたかどうかで勝敗が分かれることもあるため重要です。
残念ながらその次が取れずにあえなくフォール。
とはいえ、ファーストトライとしてはまずまずの手応えを感じたようです。
と、ここで。
競技経過を電光掲示板で確認すると……
むむ、現在は20位……
準決勝進出の通過ラインを大きく下回ってしまっています。
とはいえ、まだ序盤戦。
佳依選手はわりとスロースターター。
このくらいは本人も想定内でしょう。
続いて選んだのはこの課題。
連続するスローパーの合間に厳しそうなカチが2つ。広背筋と指先の両方に大きな負担がかかりそうなパワフルな課題です。
まずは初手のカチを手堅く保持。
続いてスローパーをしっかり抑えました。
飛び出しにも成功。
振られながらもきっちり耐えます。
その後の厳しいカチも強力に保持して。
見事に一撃で完登。
そして。
この完登を皮切りに怒涛の巻き返しが始まることになります。
続いてはこのスラブ。
さきほどの課題から一転、繊細なフットワークと緻密なバランスが要求されます。
悪い足場でも安定感バツグンの佳依選手。
器械体操で鍛えたフィジカルが光ります。
見事に連続完登!
いよいよアクセルがかかり出しました!
さて。
佳依選手の調子が上がりはじめたちょうどその頃。
出番を待つ男子選手たちが、課題のオブザベ(下見)をしていました。
ボル部の先輩、内藤雅琥選手。
このあと行なわれる男子Divsion3に参戦します。
いっしょに知恵を出し合っているのは昨年のTNFCにてDivison5で優勝を果たした松平 瑠良選手。
小学生時代は当ジムBolBolのキッズスクールに通ってくれていた元級友の現ライバルです!
さて。
ふたたび競技に目線を戻しましょう。
佳依ちゃんが止まらない!
手をつけた課題を着実に落としていきます。
すでに3連続完登を決めてくれました。
さらにもういっちょ完登!
さきほどから5トライして4完登しています。
まさに破竹の勢いです!!
応援に来ていたご家族も安心と喜びの笑顔!
着実に完登数を重ねる佳依選手。
スクリーンが示す現在の順位は……
現在、5位!
このままいけば準決勝進出!!
さきほどからの連続完登が反映され、順位が大きく上がりました。
ラスボスとなったのはこの課題。
序盤にもトライして一度落とされていますが……
今回は落ちない!
さきほど落下した高度を上回りました。
競技時間が残り10分を切るなか、佳依選手も場内の雰囲気も一段と盛り上がっています!
さらに第2ゾーンに手をかける!
足が切れて大きく振られました!!
が、しっかり耐える!!
第2ゾーン獲得。
残すはゴール取りのみです!
が、あと一歩及ばず!
完登はなりませんでしたが、いまだ完登者が1人しかいないこの最難課題において、第2ゾーンを獲得できたことは相当に大きいです。
実際、スクリーンを見てみると……
ついに2位まで浮上。
すでに予選突破はほぼ硬い状況でしたが、さきほどの最難課題において第2ゾーンを獲得できたことがダメ押しの一発となりました。
そしてそのままタイムアップ!
序盤戦の20位からのすさまじい追い上げで、見事に2位通過を果たしました!
次回はいよいよ雅琥選手が出陣。
本戦予選の後半の模様をご報告します!
ぜひ次回もチェックしてください。
提供:ボルダリングジムBolBol