![橘](https://bol-bol-blog.com/wp-content/uploads/2022/07/Ficon_staff_tachibana-150x150.png)
こんにちは。
ボルダリング部顧問の橘です。
前回までに引き続き、今回は2023ボルダー神奈川カップのジュニア男子決勝戦の模様をお伝えします。
予選や女子の模様はすでにお伝えしたので、そちらから読みたい方は下のリンクからどうぞ!
ジュニア男子決勝戦!
女子の部が終わると、続いては男子のエキスパートとエキスパートジュニアがスタートしました。
ご覧のとおりこちらも錚々たる顔ぶれです。
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ボル部からはジュニア部門に2人が出陣。
昨年の強化選手・原輝久選手と、内藤雅琥選手です。
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ジュニア男子第1課題
第1課題はジュニア女子によく似たタイプ。
序盤にダイナミックな動きをしてからのバランシーな垂壁です。
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スタートホールドもそれなりに厳しいカチです。
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さて、この課題の悩ましかったところはゴール取り。
取り先と足場の距離が絶妙で、安定したポジションをとろうとすると届かず、セオリーとは逆の不安定な姿勢から手を伸ばす必要がありました。
これをオブザベで見抜くのは至難の業でしょうから、現場対応力が求められる課題だったと言えます。
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雅琥選手と同様に、ほかの選手もやはり右足を上げることで攻略していました。
おそらくはこれが想定だったのだと思われます。
「セオリーに頼らず最適解を見つけよ」というセッターさんからのメッセージだったに違いありません。
ところが。
昨年の準優勝者は一味違いました。
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輝久選手も最初は左足をボテ側面に乗せて手を伸ばしました。
が、やはり届きません。
そこで……。
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いったん戻して。
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こうして。
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こう。
画像ではトゥをかけて安定させただけのようにも見えるかもしれません。
しかし、彼はボテ外側を踏んでいました。
この小さな三角ボテをアップで見てみましょう。
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ご覧のとおり、ビスのような気の利いたものはついていません。
それでいて、のっぺりとしている、まごうことなきただの三角ボテです。
傾斜もかなりあって、つま先で踏めるような構造にはなっていないように思われます。
ところが……。
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なんか踏んでる……
さすがは前年度の強化選手。
「本人にしかわからない”なにか”を踏む」という強豪クライマーの必須スキルをしっかりと体得しているようです。
かくして、第1課題はボル部から出場した2人を含む全選手が完登。
みな見事な滑り出しを見せてくれました。
ジュニア男子第2課題
本大会の鬼門となったのがこの第2課題。
完登者ただ1人という難問です。
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ライン自体はいたってシンプルな直上ですが、ゾーン後に連続する三角ボテのパートが超難関でした。
ムーブというよりはホールディングの技量が試されるシビアな課題です。
まずはこの難題に雅琥選手が挑みます。
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さて、次のボテの扱いが最大の核心です。
じつはこの課題、ゾーン獲得までは全選手が1撃できました。
ところが、ただ1人を除いてみんなこの三角ボテにやられたのです。
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近づいて見ればわかるように、本当になんの取っ掛かりもないボテです。
スラブで持たせるならまだしもここは100°を超える傾斜壁。
ふつうに見たら「足場だろう」と思ってしまいます。
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プッシュならまだしも、保持するのは相当難しそうです。
続いては輝久選手を見ていきましょう。
なにを隠そう彼こそがこの課題唯一の完登者。
このキツいボテをどう攻略したのか。
画像を検証してポイントを探っていきます!
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・・・・・・?
よくわかりませんね。
実際、現地で見たときもあまりにスムーズにこなすので「本当は簡単なのかな」と錯覚したほどです。
正直この三角ボテへの驚異的な支配力についてはまったく理解がついていきません。
さらに、当日は応援に必死で気がつかなかったのですが、この記事を執筆しているときになってはじめて発見したことがあります。
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足切ってる!?
これに気づいたときはびっくりしました。
まさか全選手を落としたこの極悪三角ボテで足ブラをかますとは、本当に脱帽です。
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結局、輝久選手はこの課題を一撃しました。
これが彼の成績を大きく後押しすることになります。
ジュニア男子最終課題
最後はすさまじくパワフルな課題。
持てる筋力をすべて出しきれと言わんばかりの内容でした。
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まずは雅琥選手の挑戦です!
第2課題同様、ライン自体はいたってシンプル。
しかしながら、ゴール取りではマントルを返す必要があってかなり辛そうです。
さらに、じつは下部も見た目以上に悪いようで、雅琥選手をはじめとしてほとんどの選手が四苦八苦とムーブを試行錯誤していました。
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しかし、どうにも左手が出せません。
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が、これもしっくり来ないようです。
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またしてもいったん戻り、タメをつくります。
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この選択を見事成功させた雅琥選手でしたが、このあとのカチ取りがどうにも決まらず、あえなく時間切れとなりました。
とはいえ、直前の体調不良にくわえ、最終課題でかなり疲れている状況のなか、ダイナミックに飛び出した決断力はお見事!
もともとは瞬発系の動きを苦手として避けてきた雅琥選手の大きな成長を見ることができた最終トライでした!
さて。
敵討ちに登場するのは輝久選手。
第2課題の唯一完登でノリに乗っています!
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マントル返しにやってきました。
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残念ながら、輝久選手もこの課題を攻略することはかないませんでした。
結局のところ、この課題の完登者はゼロ。
最終課題は選手全員に宿題を残す、セッターからの厳しいメッセージとなっていました。
総括と予告
かくして、ジュニア男子の挑戦は終わりました。
最終リザルトは雅琥選手が総合5位。
そして、輝久選手は見事に優勝でした!
ボル部としても、この結果はたいへん喜ばしく、また顧問としては有望な選手たちの成長に携わっていることを改めて実感させられ、気が引き締まりました。
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見事な登りっぷりでした!
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さて。
次回は一般部門についてご報告します。
エキスパート部門の翌日に行われた競技にも、ボル部からは5名の選手が参戦。さらにはコーチ陣も頑張りました!
中学生と大人がそろって頑張った模様をお伝えしますので、ぜひ次回もチェックしてください!
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
それではみなさん。
ガンバです!
提供:ボルダリングジムBolBol
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