2024年4月13日。
神奈川カップ2024!
前回はエキスパートジュニア女子の予選をご報告しました。
カエ選手が見事に決勝進出を決めました!
今回はエキスパートの部のご報告後編。
ほかのカテゴリーと決勝戦の様子を一気にお伝えします!
ジュニア男子
本カテゴリーに挑戦する部員はただ一人。
中学1年生のエイジ選手です!
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同世代のなかでもひときわ小柄な彼。
繊細な足技と強烈な保持力が武器ですが、本大会は距離のある課題が多かったために苦戦を強いられました。
たとえばこの課題。
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初手がダイナミックなクロスになっています。
小柄な彼は思い切って飛び出します。
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一瞬ホールドをつかめましたが……
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かかりが悪く外れてしまいました。
このようなダイナミックな初手を要求する課題が多く出題され、リーチで劣る彼は序盤から苦戦を強いられました。
一方その頃。
エキスパート男子がアップを開始しました。
BolBolを背中に背負っているのは拓真コーチ。
例年この大会に挑み続けているベテランです。
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場面は戻ってエキスパートジュニア男子。
エイジ選手が奮闘を続けています。
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またしても1手目が遠い課題です。
さきほど同様、スタートから大きくクラスで飛び出しますが……
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やはりあとちょっとのところで止まらず。
その後も何度も懸命なトライを続けましたが、リーチの壁に厚く阻まれ決勝進出はなりませんでした。
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正直な話、今回は運がなかったようです。
トップクライマーでも、コンペで毎回好成績を上げることは至難の業。
レベルが高くなり、選手の実力が均衡してくればそれだけ、ちょっとした出題傾向の違いでリザルトが劇的に変わります。
だからこそ、挑戦し続けることが大切なのでしょう。
短所を補い、長所を伸ばして、チャンスが来る日を待ってほしいと思います。
男子エキスパート
県内男子最高峰の競技が始まりました!
とくに印象的だった予選課題に注目しつつ見ていきます。
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挑むのはテルヒサ選手。
ボル部の中学最上級生にしてエースです。
昨年はエキスパートジュニアで見事に優勝を果たしています。
そんな彼が挑んでいるのは正面左から2番目の課題。
ダイナミックなコーディネーションやランジが連続するど派手なルートです。
どうやら、本大会は観客からもっともよく見えるこの位置にいわゆる”映える課題”を置くのがひとつのコンセプトになっているようです。
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まずは挨拶がわりの横ランジ!
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壁を利用してビタッと止めました。
取り先のホールドが心もとないため、手だけに頼って止めることは難しかったようですが、テルヒサ選手は見事な足さばきで初手取りを成功させました。
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その後のためにトゥフック。
最初のランジの時点でここまで一連で行なう選手もいました。
コーディネーションは途中でムーブを止めるか、駆け抜けるか、悩ましいものです。
どちらかといえばスタティックな動きを得意とするテルヒサ選手は、豊富な経験値に基づいて自分に合ったムーブを瞬時に選べたと言えます。
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身体を振って勢いをつけて……
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手前に向かって飛び出します!
写真だとわかりづらいですが取り先はかなりの傾斜壁。
それを手前から飛び出して取るのですから、かなりの”振られ”が発生します。
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そして最後はタメをつくって……
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直上の大ランジ!
その距離は会場で見ていてもすさまじいものでした。
すがすがしいまでに真っ向勝負なこの直上ランジに、昨年ジュニア覇者のテルヒサ選手は阻まれてしまいました。
一方、こちらは拓真コーチ。
テルヒサ選手といっしょにBolBolから出場しています。
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しっかりと完登を決めています。
まだ現役として、選手目線で部員たちと同じ土俵に立ってハイレベルなライバルとしてボル部やジムを牽引する存在となってくれています。
さて、ふたたびテルヒサ選手。
予選の最難課題に挑戦中です!
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決勝進出者でさえ登れない人がいた超難問。
31名中5名しか完登者が出ませんでした。
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初手の送りからかなり辛そう。
しかし、ここはさすがにテルヒサ選手、きっちり保持します。
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その後、足を先行させて……
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マッチをして体勢を整えます。
しかし、この次のボテをどうしても攻略することができませんでした。
そして、予選が終了。
残念ながら決勝進出はなりませんでした。
昨年のジュニア優勝者をもってしても、年齢区分から開放された一般エキスパートの壁は厚かったようです。
決勝戦
予選が終わっていよいよ決勝戦。
ボル部からはカエ選手が出陣です。
予選5位通過を果たした彼女は、エキスパートジュニア女子の決勝戦に挑みます。
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決勝第1課題はスラブ。
クラシックな前半パートから一点、ゾーン取り直前からは大胆な動きが要求されそうです。
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まずはスタート。
極小のツブめがけての立ち上がりです。
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これを見事に成功させます。
決勝一発目のプレッシャーのなか、さすがの安定した動きです。
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その後はツブを踏みつつ小さくトラバース。
何気なくやっていますが、典型的なスラブらしくかなりきわどい足場です。
そして、ここから一転して……
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思い切りよく横っ飛び!
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惜しくもフォール。
一撃はなりませんでしたが、躊躇のない思い切ったトライでした。
過去の彼女はムーブ選択に迷いがちで、トライがおっかなびっくりになっていることもありましたから、このトライには大きな成長を感じます。
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2トライ目で成功!
ムーブを素早く修正し、今度は飛ぶことなく足を残して保持できました。
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そしてそのまま完登!
幸先の良い滑り出しとなりました。
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2課題目は緩傾斜。
序盤に一発ダイナミックな動きをしてから、後半は持ち感の悪そうなボテが連続しています。
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まずは慎重に初手に手を伸ばします。
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そして横ランジ!
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見事に成功。
じつは何度か失敗していますが、しっかり修正して止めることができました。
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問題はここからでした。
向きが絶妙で、うまく利かせることができません。
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ゾーンに触れて懸命に身体を上げようとします。
しかし、残念ながら時間切れ。
この課題はゾーンすら認めてもらえない悔しい結果になりました。
ゾーンホールドを繰り返し持ち直し、ムーブを起こしていたように思いましたが、ゾーン後のホールドに向かって動き出すことはできず、それゆえに「保持した」とは認められなかったようです。
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最終課題は強傾斜。
正対でがしがし登るパワフルな課題です。
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まずはスタートポジションにつきます。
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初手をとってフックで安定させ……
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思い切りよく出ました!
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その後もフックで体勢を固定。
すべてのボテはアンダーかつデュアルになっているため、このようにフックを基本として登らなければなりません。
基礎的なパワーだけではなく足技の熟練度も試してくる良問でした。
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無事にゾーンを獲得!
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マッチして体勢を整えます。
しかし、このあとのゴール取りがどうしても成功しませんでした。
写真ではそれほどに見えますが、現場で見ていたかぎりゴールまでは中学生にとってはかなりの距離感。
相当なパワーが必要でしたが、カエ選手は惜しくもこれに届きませんでした。
そして、競技終了。
最終リザルトは1完登2ゾーンで第7位。
2年連続で決勝に進出するも、今回も本人が納得行く結果とはなりませんでした。
総括
かくしてエキスパートの部の全競技が終了しました。
終わってみると決勝進出者は1名。
ほかは予選で辛酸を嘗める結果となりました。
表彰台に登る部員がいなかっただけに、今回は悔しい大会になった感じもあります。
しかし、それはよりハイレベルなステージに挑むようになったからです。
なにより「部員の決勝進出は当たり前」という雰囲気が出来上がり、表彰台に上れないことを悔しいと感じられるようになったことは、大きな前進だと思います。
これからもどんどん欲張って、より高いレベルにチャレンジしていってほしいと思います。
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最後に記念撮影。
応援の部員も、ゲストセッターのショウさんも、コーチも顧問も、みんなで思い出を記録しました。
コンペのリザルトだけが結果ではありません。
少し臭いことを言うようですが、この日を、このメンバーでいっしょに経験できたこともまた、ひとつの”結果”なのだと思います。
それを各々が思うように受け止めて、これからをどうするか考えていければいいのだろうと思います。
さて。
次回は神奈川カップ2日目のご報告です。
一般の部でも大勢の部員が活躍しました!
ぜひ確認してください!
ひとまず今回は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
それではみなさん。
ガンバです!
提供:ボルダリングジムBolBol
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