【外岩レポート第10段】ビクター岩 の The Two Monks

ヒロト
ヒロト

こんにちは! 店長のヒロトです!

今回はぼくが外岩レポートを担当させていただきます!

9月10日(日)、約5年半ぶりに小川山に行ってきました。

外岩ボルダー自体、じつに一年以上ぶり!

なかなか都合がつかずにだらだらと外岩からは遠のいていましたが、ようやく実現できました。

快晴の駐車場にはすでに車がずらり!
外岩には滅多にこないぼくとは違い、常連の方も多いのでしょう。

今回はジムの常連さん2人がご一緒してくれてました。

そのうちの一人は今回が外岩デビュー戦です!

今回のメンバー。
マットを背負っていざ出発です!

ビクター岩

当日は2つの目的地を巡る予定でしたが、まずは最初の岩場にたどり着きました。

駐車場から歩くこと10分。

ビクター岩に到着です!

天候にも恵まれ美しく映える天然の垂壁、ビクター岩。
すでに滞在されていた方々とマットを共有しました。

到着したらまずはウォーミングアップ。

久しぶりの外岩に早く取りついてしまいたい気持ちを押さえつつ、怪我をしないように入念に行ないます。

ストレッチをするお二人。
カメラを向けた途端にやたらと大げさにやってくれました(笑)

ストレッチを終え、いよいよ低グレードの課題から挑みます。

低グレードといっても外岩のホールドはシビアです。

インドアクライマーのぼくたちにとってはグレーディングを疑いたくなるような悪い持ち手と足場になっていました。

Sさんの外岩デビュー!
ご本人いわく「緊張感があった」とのこと。

体が温まってきたらより高難度の課題に挑戦。

コンケーブ(3級)』に挑みました!

岩場の3級は持ち手の悪さがインドアの比ではありません。
離陸するだけでもかなりの気合いが必要です。

3級ですが、個人的な体感は1級くらいありました。
第一関節までしかかからないホールドが当たり前に連続します。

さて。

いよいよ本日の個人的なメインディッシュ。

『The Two Monks(V9/ 2段)』

ぼくが今回の遠征で完登を狙って目星をつけた課題です。

『The Two Monks』スタート地点。
スタートホールドを触って精神統一。

正直、自信はありました!

たしかに1年ぶりの外岩は予想以上に厳しく感じましたが、それでもジムでは登り込んでいたため、インドアでは着実なレベルアップを自負していたからです。

が、しかし……。

そんな自信は浅はかでした。

こんな表情になりました。


ジム課題やムーンボードでは2段も登れるようになっていたぼくでしたが、外岩のそれは指への負担がインドアとは比べものになりませんでした。

1手目はうまくいったのですが……


ここで止まってしまいます。

この左手、両サイドに小さな浅めのポケットになっています。

その部分を人差し指or中指と親指でピンチするように持つのですが、これがまあ、持っている気がしないくらい悪かったです。

絶望的な保持感にうろたえましたが、一緒に同じ課題を打ち込んでいた周りの人からもアドバイスを聞き、ムーブを組み立てていきます。

そして、ついに核心部のリップ取りまで進めました!

ところが。

指が限界を迎えました……

とがってざらざらしているところに強い負荷をかけているので、シンプルに痛いです。

インドアで登っているかぎりはあまり感じることのない体感。

岩場の高グレードを登るためにはさらに指先を強化していかないといけないのだと、文字どおり”痛”感しました。

休憩

指が上げた悲鳴を合図に前半終了。

次の目的地に向かうまえにお昼休憩をとることにしました。

キャンプ好きのMさんがホットサンドとコーヒーをふるまってくれました。

大自然のなかでいただくトースト。
とても美味しかったです!

お腹を満たしたあとはしばしのんびり。

寝っ転がりながら見る木々の葉っぱが綺麗でした。

この日は暑すぎず、寒すぎず、一日中半袖短パンで過ごせるような心地よい気候でした。

体力が回復してきたらところで、次の目的地を目指しました。

石の塊

この日、2つ目の目的地。

その名も“石の魂”

少し迷いながらも30分ほどで到着しました。


いったん休憩を入れたため、まずはウォーミングアップからやり直し。

裏側のスラブ面に10級くらいの課題がありそこでアップをしました。


ビクター岩のとき同様、さらに低めのグレーディングで身体をほぐしていきます。

『右端(5級)』
低グレード課題の名前がテキトーなのはあるあるですね。
しかし、手ごたえのある面白い5級でした。

さて、いよいよ本気トライ!

………と。

言いたいところだったのですが……



指が限界で無理でした。

いちおう『AIT(初段)』という課題に挑んでみたのですが、指が痛すぎて勝負になりませんでした。

時間も遅くなってきたので、ぼちぼち撤収しようということになりました。

時刻は17時前。山からの撤収は早めが鉄則。
残っている車もわずかです。
帰りの車中から眺めた夕暮れのレタス畑。
日本一のレタスの産地です。

車中ではそれほど成果を上げられなかったのを岩のコンディションのせいにして慰め合いながら帰りました。

でも、本当に悪かったんです(笑)

すっかり暗くなったところで銭湯に到着。
この日の疲れを流して帰ることにしました。

大人は500円で入れます。
リーズナブルでおすすめです!

所感〜今回の学び〜

こうして、ぼくは約5年ぶりの小川山をあとにしました。

お仲間とご一緒していただいた久しぶりの外岩クライミングはとても楽しかったですが、クライマーとしての学びも多くありました。

まず、自然の岩を登るためにはどういう能力が必要なのかが改めてイメージできたことが大きかったです。

久しく足を運んでいないと行ってない忘れてしまいますが、インドアクライミングとロッククライミングではやはり異なる能力が要求されると感じました。

とりわけ、求められる指先の保持力と耐久力はインドアのそれとは比べものにならず、外岩ならではの厳しさを感じました。

とはいえ、ジムでの登り込みは決して無駄にはなっていないと、むしろ自信がつきました。

トライの途中で慢心を挫かれて絶望しかけましたが、振り返ってみればインドアで鍛えた能力は十分に意味があったと感じます。

「外岩においてジムトレーニングは無力」なのではなく、「ジムでのトレーニングを土台として外岩対策も必要」というところでしょう。

指先を鍛え直して、再挑戦したいと思います!

ヒロト
ヒロト

小川山、絶対にまた挑戦します!
ご同行いただいたお二方、ありがとうございました!!


さて、今回のご報告は以上になります。

次回はいつもどおり、兄の拓真にバトンタッチ。

なんでも自慢したいことがあるようです。

楽しみにしてあげてください(笑)

最後まで読んでいただきありがとうございました。

それでは、みなさん。

ガンバです!


提供:ボルダリングジムBolBol