ボルダリングジムオーナーによるホールドレビュー第1”段”

ヒロト
ヒロト

こんにちは! BolBol店長のヒロトです!


ジムのオーナーとなって数年、いろいろなことに詳しくなってきました。

なかでも、ホールドの品質や扱い方についてはかなりの知識を得られたように思います。

そこで今回は、当店で実際に使われているホールドたちについてレビュー記事を書いてみました!

ボルダリングがレジャーとして普及した現在、自宅にボルダリング壁をDIYするクライマー方たちも増えてきているように思われます。

そこで、ホールドの購入を検討されているクライミングファンのみなさんに、ジムオーナーとして少しでもお役に立てればと思い、今回の企画を思いつきました!

というわけで。

今回はクライマーとしてではなく、消費者として・・・・・・レビューしていきます!

安くて長持ちしてくれるホールドを探しているんだけど?

外岩の練習に最適なホールドがほしい!

といったニーズにお応えできるようなレビュー情報を発信してまいります!

おことわり
レビューしたホールドの販売が終了している場合がありますのでご了承ください。

おすすめの卸売業者

今回は、当店がたいへんお世話になっているクライミング用品専門店の ”SEVEN Aセブンエー” さんが取り扱っているブランドのホールドについてレビューしてまいります。

ご紹介するブランドは次のとおりです!

  • LAPIS/ラピス
  • Bleau Stone/ブローストーン
  • CORE Climbing/コアクライミング
  • Art Line/アートライン
  • eXpression/エクスプレッション

それでは、1つずつご紹介してまいりましょう!

LAPIS

長所・特長

なんといってもリーズナブルでお求めやすく、さらに長持ちしてくれるので、コストパフォーマンスが優れています!

どのタイプのホールドもなめらかな持ち感とクセの少ない形状が特徴的で、使い勝手にも秀でています。

また、洗っていると汚れが落ちやすいと感じられ、この点も使用者としてはありがたいポイントです!

この程度の汚れならすぐに落ちます!

注意点

お財布への負担が軽い LAPIS ホールドですが、その一方で、ずっしりとして重たいホールドが多いので、取り扱う際の身体への負担はわりとヘビーです。

さらに、割れたり欠けたりしやすい素材になっている場合が多いため、慎重に取り扱う必要があります。

ただし、さきほどもお伝えしたとおり、落としたりぶつけたりしなければ長持ちしてくれるので、注意して取り扱っていれば大丈夫です!

LAPIS のホールドたち

ガバ

とても持ちやすく、初心者用のコースのセットにもってこいとなっております。

また、前述のとおりなめらかな質感をしているので、ランジの持ち手や取り先としても重宝します。

付け方によってはアンダーも可能なので用途が幅広いです!
かなりしっかり入るので、足技(フック)用としても重宝します。

スローパー

球形のシンプルなシェイプが特徴的で、大小さまざまなサイズがあります。

ラップによるマッチや、サイズによってはピンチもできるので、多彩な使い方が可能になります。

比較的持ちやすいので、スローパー課題の入門編として最適です!

その他のホールド

ほかにもピンチ持ちに使いやすいホールドや、抱え込むようにして持つボテなどがあります。

奇抜なホールドや大規模なボテはありませんが、オーソドックスなので工夫によってさまざまなルートがセットできますよ!

角張ったピンチ。ヒールでの乗り込み先としての使い心地も良いです!
ナメック星のドラゴンボールみたいなボテ。抱き心地抜群です!

Bleau Stone

長所・特長

このブランドは岩肌を意識したようなシェイプが多いのが特徴的で、外岩好きにはたまらないブランドといった印象です。

価格もリーズナブルで耐久性に優れますから、LAPIS 同様にコストパフォーマンスに秀でます。

岩肌が恋しいときにはずっと触っていたくなる質感です(笑)

注意点

これもLAPIS同様ですが、重くて割れやすいホールドが多いので、取り扱いには注意が必要です。

ただし、そこを除けば本当に使い勝手が良くて助かっています。

Bleau Stone のホールドたち

ガバ

岩肌らしい凹凸が激しさで、持ちやすい場所・踏みやすい場所を探す楽しさがあります。

また、このようなシェイプのために、ちょっとした角度の違いで難易度が大幅に変わるので、使用できるグレードも多様です。

ガバという分類ですが、角度によってはカチとしても威力を発揮します!
オーソドックスなガバの取り扱いもあります。

スローパー

Bleau Stone のスローパーはとにかく極悪です!

強傾斜につけてしまうと持つことはほとんど不可能だと言えるでしょう。

それだけに高グレードの課題でたいへん重宝しますし、抑え込んで保持するパワー系の課題にうってつけです!

当店では1級以上の課題で頻出します!

CORE Climbing

長所・特長

Bleau Stone 同様に、岩好きの方におすすめしたいブランドです。

やはり、外岩を彷彿とさせるシェイプのホールドをふんだんに取り扱っています。

ごらんのとおり、かなり”岩”です!

注意点

素材もBleau Stoneに似ているため、やはり重くて割れやすいのがネックです。

また、汚れが落ちづらい印象があり、洗う際には少し苦労します。

そのために、使用を検討する場合は、汚れが目立ちづらい色の濃いものを選ぶのがおすすめです!

CORE Climbing のホールドたち

岩っぽいホールドたち

「ガバ(ジャグ)」や「ミニスローパー」などの名称で売られているのですが、外岩ライクゆえの持ち方の多様性を考慮して「岩っぽいホールド」としてまとめてみました。

ご覧のとおり、ゴツゴツとした質感が持ち味なので、外岩好きにはたまらないでしょう。

持ちやすい場所を探す岩肌的な楽しさがあります!
抑え込んだりピンチしたり、ひっかけたり乗ったり、使い方に多様性があります。

ピンチ

外岩ライクなシェイプが印象的な同ブランドですが、オーソドックスなピンチも存在します。

持ちやすくてクセがないため、個人的にはとても気に入っているホールドです!

持ち感が良いからこそ、幅広いグレードで重宝します!

Art Line

長所・特長

このブランドの特長は、なんといってもボテ(ボリューム)の充実したラインナップです。

全体的に角張ったタイプが目立つものの、曲線的なタイプもありますし、なにより大小様々あるので、「ボテがほしい!」というニーズにしっかり応えてくれます。

また、木材やポリエチレンを素材とした軽くて丈夫なホールドが多いので、取り扱いの利便性にも秀でます。

かなり大きいですが、片手で持てるほど軽いです!

注意点

表面のざらざらは剥げやすく、フリクションの低下が懸念されます。

持ち感悪化を防ぐためには、雑な洗い方や取り扱いを避けることが大切です。

そうすれば、心地よいフリクションを維持できます!

Art Line のホールドたち

ボテ/ボリューム

前述のとおり、大きいホールドのラインナップが魅力的です。

大小様々なボテ/ボリュームを使用することで、身体全体を使うようなダイナミックな課題が実現します。

さらに、ホールドを設置できる仕様になっているので、壁を立体的にアレンジすることもできます。

こんな感じに平面的な壁に立体感を与えてくれます。

多彩なシェイプが存在するので、さまざまなニーズに応えてくれます。

扁平なものはスラブにうってつけです。

なかでも、個人的に気に入っているのがこの曲線的なホールドです。

片側だけの保持面と指先が引っかかる程度の持ち感なので、壊されづらいルートをつくるのに適していますし、それでいて手に足ヒールなどのダイナミックな動きを可能にしてくれます。


ピンチ

Art Line はボテばかりではありません。

こちらのピンチホールドは当店でも頻繁に利用するスグレモノです。

薄くて斧の刃先みたいなシェイプです。

ゆるい傾斜では持ち感の悪いバランシーなカチとして利用できますし、傾斜を上げれば極悪なピンチホールドに変貌します。

利用できるルート・グレードの幅が広いため、とってもお世話になっています。

eXpression

長所・特長

Art Line 同様、ボテ/ボリュームのラインナップに強いブランドという印象です。

使用されている素材もArt Lineに似ており、そのためにやはり軽くて丈夫なホールドの取り扱いが豊富なのもうれしいところです。

eXpressionホールド(緑色の3つのホールド)を使用した課題例。

注意点

全体的に、やや高価なホールドが多い印象です。

とはいえ、決して高級ブランドというわけでもなく、1万円以下の商品の取り扱いもあるので、予算の都合の合わせて選ぶことも可能です。

eXpression のホールドたち

ボテ/ボリューム

前述のArt Lineと比較すると、曲線的なシェイプが豊富という印象です。

下の写真のものは典型的で、なめらかな質感をしており、手のひら全体で抑え込んで保持するスローパー的な使い方ができます。

向きを工夫すればプッシュを要求することもできて便利です!

カチ

eXpressionのカチはとても丈夫なため、個人的にかなり気に入っています!

カチはセットする際に割れやすいので、頑丈なカチというのはとても助かるのです。

オーソドックスでクセがないため、カチとしての使い勝手も良いです。
縦方向につけると極悪です(当店では段グレードで使用)

スローパー

LAPIS のスローパーに似た球形のシェイプですが、こちらのほうが立体感があり、つける向きによってアンダー気味に持たせるなどの工夫ができます。

スローパーとしては比較的やさしい持ち感ですが、さまざまな持ち方をさせることができるという点で優れています。

チェスのポーンみたいなシェイプの可愛らしいホールドです。
向きを工夫するとアンダー気味に持たせることもできます。

ジムはホールドの見本市!

さて、今回はクライミング用品専門店のSEVEN A セブンエーさんがお取り扱いしているブランドおよびそのホールドたちをご紹介してきました。

今回ご紹介したホールドおよびブランドについては、こちらからご確認いただけます。

また、「実際に触れてみたい」と思った方は、ぜひ当店に足をお運びください!

それではみなさん。

ガンバです!


提供:ボルダリングジムBolBol