【新年の店長語り】ボルダリングスクールの指導者としての抱負


ヒロト
ヒロト

こんにちは!
店長のヒロトです!


年が明けて1ヶ月遅れになってしまいましたが、今回は昨年までの営業を振り返って思うことを綴ってみたいと思います。

特に、今回は当ジムが力を入れているスクールについての気づきをお伝えしたいと思います。





BOLBOLを創業して約7年が経ちました。

当ジムは創業以来、早い段階からキッズスクールを運営してきたので、ぼくのコーチとしての指導歴も営業年数と同じくおおよそ7年になっています。

振り返ってみればずいぶんとたくさんの子どもたちと出会い、一緒に登ってきました。


キッズコンペ(ファンクラス)の集合写真。
ほとんどはBolBolのスクール生です。


さらに4年前には中学生以上のユースクライマーを対象としたボルダリング部もスタートさせ、小学生スクールの卒業生と引き続き関わるようにもなりました。

5年以上の長い付き合いになった生徒も少なくありません。

中高生ボルダリング部の集合写真。
ほとんどのメンバーとは小学生の頃からの付き合いです。



そんなふうに長く子どもたちと交流し、その成長や変化を見てきたなかで気づいたことがあります。

それは継続の大切さです。

当たり前のことだと思われるかもしれません。

ですが、今回ぼくは「上達のためには継続が大前提」と言いたいのではありません。

それとは少しニュアンスが違います。

「上達のために継続するのは当然でそのうえでどうするか」ということではなく、むしろ「続けるだけでも十分に成長する」ということに気がついたのです。

レッスンのはじめに必ず行なうトレーニング。
特に基礎体力は継続に比例して確実に伸びます。



最初からできる子は稀で、むしろクライミングが苦手そうな子をたくさん見てきました。

高さに怯えて固まってしまう子や、しばらくして成長が停滞してしまう子も珍しくありません。

正直に言えばこちらが心配になるくらい伸び悩む子もたくさん見てきました。

それでも「続けていれば大きな成功体験を掴むタイミングが来る」といまは確信しています。

昨年はスクール卒業生が全国大会で準決勝に進出!
小学3年生から始めて今ではボルダリング部女子のエースです。



数年もの間グレード(実力)が上がらなかった子が、ある時から飛躍的に成長し始める。

そんな例をたくさん見てきました。

小学生のうちはそれほど熱意が感じられなかったのに、中学生に上がってから急に真剣に取り組むようになり、ついには県内トップレベルの選手にまで成長した子もいます。

子どもたちの成長の伸び幅や時期はこちらの想像をはるかに超えてくるということに、何度も驚かされてきました。

昨年のボルダリング部合宿の夜。
創業とほぼ同時に小学生として通い始めてくれた2人も、今では中学3年生と高校1年生。
2人とも県内トップクラスの選手です!



個人差はあれど続ければ確実に成長する。

このことを強く確信したぼくはいかに継続してもらうかを考えるようになりました。

継続する理由、いわゆるモチベーションは個人によっていろいろで決して一概には語れません。

それでも「楽しいから続ける」は大きな理由ではないでしょうか。

チャレンジに成功して笑顔のVサイン。
達成感は年齢問わず大きなモチベーションです!



スクールを始めたばかりの頃は今よりも指導する場面を多くとっていて、それこそ手取り足取りでした。

指導者として伝えたいことがたくさんあって、つい口出しが多くなってしまっていたのです。

けれども、そうした「口出し」が子どもたちに歓迎されにくいことにやがて気がつきました。

もちろん聞いてくれる生徒もいましたが、つまらない顔をする生徒も決して少なくありません

考えれば当然で、楽しくて始めたはずなのにあれこれと横槍を入れられては、その子の純粋な熱意に水を差すことになります。

「上手になってほしいから」と口を出して本人の意欲を削いでしまっては本末転倒です。

むしろ自分の考えを話したがる生徒も多いです。
こちらからの一方的な指導は効果が薄いと痛感しました。



そこでぼくは「上手にさせる」という意識を捨てました。

現在は最初から全員に技術指導や登り方を教えるというやり方はしません。

「上手になりたい」と本人が思う時期を待つことにしました。

そのタイミングが来るまで続けてもらうためにまずは楽しんでもらうことが重要なのだと思います。

一緒にクライミングを楽しむ!
失敗も成功も共有しながらたくさんコミュニケーションをとるようにしています。



成長はあくまで自発的なもの

改めてそう感じています。

誤解を恐れずに言えば、子どもたちはほぼ勝手に成長します。

ぼくは指導者として成長が発生しやすい環境づくりを意識するようにしたいと考えるようになりました。

黙って見守ることも指導者の役目なのだと思います。



まずは楽しむ。

楽しいから続く。

続けているうちに成長意欲が湧く。

「教わりたい」という気持ちが芽生えて、教わる準備が整う。

こうした順序を心得て、それぞれの生徒がいまどの段階にいるのかを見極め、適切なサポートを提供するように努ることが大切なのだと考えるようになりました。

率先垂範。お手本はどんどん見せていきます。
クライミングの先輩として、ただ一緒に登っているだけでどんどん吸収してくれる生徒も少なくありません。



楽しめれば継続できます。

継続できれば成果が出てきます。

楽しみながら成果が出れば最高です!

だからこそ、子どもたちがレッスンを最大限に楽しんでもらえたらそれだけでぼくのなかでは大成功です。そうした喜びのあとに、成長や上達が自然とついてくるからです。

ぼく自身、スクールを継続できているのはさまざまなタイプの子を指導していて楽しいという感覚があるからだと思っています。

教える側も教わる側もみんなで楽しんでいきたいですね!

去年の夏。レッスン終わりの水遊び。
クライミングに限らず「楽しい場所」にしていきたいです。



さて、長くなってしまいましたが、今回ぼくが主にスクール事業を振り返って感じとり、考えてきたことはこんな感じとなっています。

もちろん、今回お伝えしたような気づきは、スクールだけではなくジムの運営全般に活かしていこうと思います。

楽しく継続できて自然と成長できる、そんなジムにしていきたいと思います。


というわけで!

本年もよろしくお願いします!




提供:ボルダリングジムBolBol